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親が子供に家を贈与する場合の選択肢

2009年4月 1日 11:23
Posted by : 薮崎 健一

親が子供に家を買ってあげたいのですが、税金を払いたくない場合はどうしたらいいのでしょうか?といった相談をよく耳にします。
考えられる方法としては下記の①~③が挙げられます。

① 親が子供に購入資金を贈与します。
この場合は通常の贈与税の非課税枠110万円ではなく、住宅取得資金の贈与の特例である相続時精算課税制度を利用することによって3,500万までの住宅取得用資金の贈与に対しては、贈与税はかかりません。
ただし将来の相続時において相続財産の一部として現金3,500万が加算されます。

② 親が子供に購入した土地・建物を贈与します。
住宅取得資金の贈与の特例を活用するよりも、不動産で贈与する方が有利な場合もあります。
贈与の際の土地建物の評価は相続税評価額になり、この相続税評価額によると土地は時価の8割程度、建物は時価の5割程度で評価されます。
つまり、資金を贈与した場合には、その金額に対してそのまま課税されることとなりますが、不動産を贈与した場合には時価よりも安い相続税評価額で計算され、贈与税の課税価格が下がることになるからです。
ただし、土地建物の名義変更のための移転コスト(登録免許税や不動産取得税)がかかります。

③ 親が子供に購入資金を貸付けます。
親子間でお金の貸し借りをする場合に、返済の実績がない場合や「あるとき払いの催促なし」等の状態とみなされた場合には、利息部分や借入金について贈与税がかかることがあります。
したがって、贈与税の課税を避けるためには、親子間での金銭消費貸借契約書を作成し、きちんと返済の実績を作ることが必要となります。

以上、3パターンの方法を説明しましたが、発想を変えてもう一つご紹介します。

④ 親が子供に購入した土地・建物を無償で貸付けます。
親子間の賃貸借は互いに権利意識も薄く、子供が親に家賃を支払うことのない無償での貸し借りは世間一般的に行われています。このように親が子供に無償で貸すことを、使用貸借といいます。
この使用貸借とは民法上、対価を支払わないで他人の物を借りて使用収益する契約のことをいいます。金銭の消費貸借と異なり利息の計上も必要ありません。

以上の場合、土地・建物は①~③の場合は子供名義で、④が親名義になります。
さてどれを選んだらお得になるのでしょうか?
今後国内の土地がバブルで大幅に上昇しない限り、④が一番お得になると思われます。
不動産は相続時には相続税評価額により評価されますので、一般的には土地・建物の評価は現金のままより安くなり節税にもなります。
例えば、住宅取得資金の贈与を受けて木造の自宅を建築した場合、建物の価値は毎年劣化して落ちていきます。
20年も経てば、ほぼ0に近くなると思います。
しかし、現金による贈与はそれが相続時精算課税であっても、いずれ贈与時の課税価格(もらった金額)を相続財産に加算することになるからです。

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